理事会で機械式立体駐車場の解体を検討する場合には、駐車場平面化後のスペースの活用方法についても役員でアイデアを出し合って、管理組合にとって楽しい議論とすることが合意形成をスムースに進めるための秘訣です。
駐車場解体跡地の活用方法を考えるのが楽しい
理事会で駐車場の解体を検討するにあたっては、解体工事の本題に加え、解体跡地にできた平面化スペースの活用方法のアイデアを検討することが、管理組合にとって楽しい議論とするための秘訣です。
これまで私たちも「駐車場の解体を議題とした理事会」に数多く参加してきましたが、「解体の議論」では浮かぬ顔をしていた理事のひとりが、解体後の「活用方法」の話題になると笑顔で議論に加わるといったことが何度もありました。
単純に考えれば、駐車場は必要な区画だけあれば良いわけですから、使われていない無用な駐車場を解体することで、まず設備の保守点検・修繕・更新費用が不要となります。
加えて解体跡地の平面化スペースを使い勝手に優れた「平面駐車場」として利用できる他「駐輪場」「バイク置場」「電気自動車充電スペース」等に用途変更することで、これまでマンションが抱えていた弱点や問題を解決することができます。
言ってみれば、これまでマンションのお荷物とされてきたガラ空き駐車場が貴重なお宝に変身するわけです。
機械式立体駐車場の解体跡地の利用はアイデア次第
平面化したスペースなら、ニーズの高い駐輪場やバイク置場、コインパーキング、カーシェア・自転車シェアの基地・EV充電ターミナルの実現が可能になり、スペースの価値は高まります。また、高額な更新工事の不要化、機械式立体駐車場特有のイライラもなくしてバリアフリーの広々快適な駐車場に生まれ変わります。
駐輪場/バイク置場
駐輪場不足の問題も解消する一石二鳥の提案

マンション管理組合大きな悩みの一つは「駐輪場不足」。この例では、駐車場を解体して鋼製平面工法スマートデッキで平面化した上に、駐輪場が誕生しました。むろん、電動自転車対応の駐輪場です。(屋根付きの場合は建築確認申請が必要です。 )
機械式立体駐車場の空き問題を解消して、さらに「駐輪場」や「バイク置場」の不足も解決できれば一石二鳥です。平面化スペースは、こうした用途変更も容易におこなえます。特に「電動アシスト付き自転車」や、「かご付きの自転車」など、大型自転車に対応した駐輪場のニーズは急速に高まっています。
充電スタンド
電気自動車の普及も見越した一歩先の提案
電気自動車の充電スタンドを設置することで、将来的にさらなる空き区画が増えるのを防ぐ効果が期待できます。
電気自動車を快適に利用するにはマンションに充電スタンドが整備されていることが不可欠ですが、敷地内に電気自動車の充電装置を備えているところはごくわずかです。
これから急速に普及するのは確実な電気自動車ですが、マンション住まいを理由に購入を諦めている方は大勢います。こうした需要を取り込むためにも、駐車場解体後の平面化スペースに充電スタンドを設置することをおすすめしています。なお、既存の駐車場設備に後付けで充電設備を取り付けることは困難です。
電気自動車を快適に利用するにはマンションに充電スタンドが整備されていることが不可欠ですが、敷地内に電気自動車の充電装置を備えているところはごくわずかです。
これから急速に普及するのは確実な電気自動車ですが、マンション住まいを理由に購入を諦めている方は大勢います。こうした需要を取り込むためにも、駐車場解体後の平面化スペースに充電スタンドを設置することをおすすめしています。なお、既存の駐車場設備に後付けで充電設備を取り付けることは困難です。
収納スペース
発電機や仮設トイレを保管する防災倉庫や住人の利便性を高めるためのトランクルームとしても活用できます。
平面化スペースに「防災倉庫」を設置した管理組合もあります。近年盛んに危険性が叫ばれている大震災に備えて、管理組合でも発電機や仮設トイレといった大型の防災グッズの保管が求められています。また、住戸内に大きな収納スペースを確保することが難しいマンションでは、平面化スペースに置いた倉庫をトランクルームとして住人向けに運用して収入を得ることもできます。
このように機械式立体駐車場解体後の跡地は、アイデア次第で活用の幅もどんどん広がっていきます。
このように機械式立体駐車場解体後の跡地は、アイデア次第で活用の幅もどんどん広がっていきます。
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