鋼製平面化工法のメリットは、1車台(区画)当たりの重量が1トン程度と極めて軽量のため、軟弱地盤地域や建物の下でも平面化が可能なこと、機械式立体駐車場に比べて格段にメンテナンス費用が削減できること、ストレスのないバリアフリーの平置き駐車場にできること、駐輪場・バイク置場などにバリューアップできることです。このページでは鋼製平面化工法のメリットとデメリットについて説明します。
鋼製平面化工法のメリットとデメリット
デメリット | メリット |
排水ポンプの点検と経年による塗装が必要 | 安全で場所を選ばず施工可能 |
鋼製平面化工法では、地下ピット内の排水ポンプを残す工法のため、引き続き、排水ポンプの点検をおこなう必要があります。また砕石による埋戻しと比較すると施工費用が高いことが管理組合で検討するにあたりデメリットといえます。 | 鋼製平面工法では、軽量頑丈な構造体で建物や周辺地盤への悪影響を最低限に抑えることができます。これにより建物内や地盤の悪い場所でも安全に施工が可能です。 |
メンテナンス費用はゼロではない
鋼製平面は機械式立体駐車場にかかるメンテナンス費用を90%以上削減できますがゼロではありません。寿命は使用する鋼材により異なりますが、「スマートデッキ」の場合は通常環境で50年程度と想定しています。この間、10年に1度程度の床板の塗装面塗り替えなどは必要です。また、一部が損傷することがあっても無溶接工法の「スマートデッキ」なら、その部分だけの取り換えが可能です。
地下ピット空間利用には制限がある
鋼製平面化工法では、地下ピットは空間となります。トランクルームや非常用電源設備などいろいろな利用が考えられる貴重な空間なのですが、基本的に人が出入りすることは考えられていない空間です。消防法上の規制もあります。利用にはこれら制限の確認が必要です。点検で中に入る場合も有害ガスの充満など確認して中に入ります。
排水用ポンプユニットは残る
雨水や湧水、浸透水のピット(地下)内、流入はこれまでと変わりませんので、 排水ポンプシステムはそのまま残します。排水ポンプユニットは稼働状況にもよりますが数年に1回は交換する必要があります。埋戻し工法では、排水ポンプは必要ありませんが、ピットの底に穴をあけ(コア抜き)、流入水を抜きます。
ピット自体も点検は必要
ピット自体は平面化工事の対象外で、管理組合での管理となりますが、構造耐力上主要なコンクリート壁にひび割れが生じている場合などひび割れから水がコンクリート内部に侵入すると、内部の鉄筋の錆びが進行しやすく、耐久性の低下が早まる恐れがあります。「スマートデッキ」には点検口が設置されていますので定期的な観察が可能です。
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