機械式駐車場解体平面化

鋼製平面化工法と埋め戻し工法の比較

「鋼製平面化工法」と「埋め戻し工法」の比較

機械式駐車場の平面化を検討する際には、「鋼製平面化工法」と「埋め戻し工法」という二つの代表的な方法があります。どちらを選ぶかは、地盤の状態、将来の再設置の可能性、予算、工期など、複数の要素を踏まえた総合的な判断が必要です。
この記事では、工法選定に役立つフローチャート主要項目での比較表を用い、それぞれの工法の特徴や選定のポイントをわかりやすく整理しています。価格だけでなく、将来を見据えた最適な選択をするための一助としてご活用ください。

工法(鋼製平面・埋め戻し)選択・フローチャート

以下のフローチャートでは、設置場所や地盤の状況、将来の再設置計画などの条件に応じて、どちらの工法が適しているかを簡単に判断できます。初期の検討段階での参考としてご活用ください。

工法(鋼製平面・埋め戻し)選択・フローチャート

工法(鋼製平面・埋め戻し)選択のポイント

工法の選定にあたっては、単に費用や工期だけでなく、駐車場の設置場所や地盤の強度、将来的な機械式駐車場の再設置の可能性、そしてピットの深さなど、さまざまな条件を総合的に検討することが重要です。特に、屋内設置や軟弱地盤といった制約のある現場では、選べる工法が限られる場合もあります。以下のポイントを参考に、自分たちのマンションにとって最適な工法がどちらかを見極める判断材料としてご活用ください。

<工法選択のポイント>

  • 駐車場の設置場所
    屋外か建物内か?屋内の場合は鋼製平面化工法が有利。
  • 地盤の状況
    地盤が軟弱な場合は、軽量な鋼製平面化工法が適しています。
  • 将来計画
    将来的に機械式駐車場を再設置する可能性があれば、鋼製平面化工法が適しています。
  • ピットの深さ
    地下2段以上の場合、鋼製平面化工法の方が経済的な傾向があります。
  • 予算
    初期費用に加え、将来的な維持管理費用も含めて総合的に検討することが重要です。

工法比較一覧表

鋼製平面化工法と埋め戻し工法を、費用や工期、再設置のしやすさ、地盤への影響などの観点から比較しています。それぞれの特徴を把握し、工法選定の参考にしてください。

比較項目鋼製平面化工法埋め戻し工法
工法の特徴機械式駐車場撤去後、地下ピットを埋めずに鉄骨で柱と梁を組み、鋼製の床板を設置する工法。機械式駐車場撤去後、地下ピットを砕石などで埋め戻し、上部をコンクリートまたはアスファルト舗装とする工法。
施工費用埋め戻しより高価だが、地下2段以上の深いピットでは埋め戻しと大差ない価格の場合もある。地下ピットが浅い(1段)場合は鋼製平面と比較して安価。地域や業者によって価格差が大きい。
施工期間短期間(解体から設置まで7日程度~)。養生期間が少なく、駐車場の利用再開が早い。やや長期間。舗装工事の養生期間が必要。特にコンクリート仕上げの場合は長い。
適用可能地盤構造体が軽量なため、軟弱地盤や屋内でも施工可能。場所を選ばない。埋め戻しによる重量が地盤に負荷をかけるため、軟弱地盤や屋内での施工は原則不可。
再設置の容易さ地下ピットを残すため、将来的に機械式駐車場を再設置する際、比較的容易。地下ピットを埋め戻すため、原状回復は極めて困難かつ高価。
メンテナンス床板など鉄部の再塗装などの保全コストが発生。また地下ピット内の排水ポンプのメンテナンスが別途必要。メンテナンス費用は少ないが、長期的には舗装面の陥没部分の補修など予期できない出費が発生する可能性あり。
車両制限床板の耐荷重により、2.5トン、3.0トン程度の重量制限が設けられる。重量制限は基本的になし。
周辺地盤への影響軽量
(1車室あたり約1トン程度)のため、地盤や建物への影響は少ない。
大量の砕石を使用
(1車室・地下1段で約50トン、2段で約100トン)するため、地盤沈下や建物への影響が懸念される。
信頼性工場製造加工品でばらつきが少なく安定。業者の施工技術による差が大きい。
排水処理機械式駐車場の排水設備を流用可能。排水勾配の調整や新規排水設備の設置が必要。

今回のポイント


「鋼製平面化工法」と「埋め戻し工法」は、それぞれ異なる利点と制約があり、マンションごとに最適な選択肢は異なります。今回紹介したフローチャートを使えば、立地や再設置の有無、地盤状況などの条件から、自分たちに合った工法の方向性を把握できます。さらに、比較表を参考に、費用・工期・再設置性・地盤への影響などの要素を具体的に比較することで、理事会での議論も進めやすくなります。専門的な視点と住民の合意形成を両立させながら、長期的に後悔のない選択をすることが大切です。

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